更新履歴

▼をクリックすると更新された内容の冒頭部分がご覧になれますので、久しぶりのご訪問の方はこちらで未読・既読のご確認ができます

【  2013年01月  】 

第四章(13)

第四章

2013.01.27 (Sun)

Ⅳ. 五人の男を乗せた五頭の馬は、夜陰に乗じて出発した。途中の町でも、夕暮れ近くなってから宿をとり、明け方には町を出て、極力人の目に触れないようにした。 彼らには慣れた生活であった。盗賊時代と違っているところといえば、多少は小奇麗な服を着ていられることと、武器を扱う腕前は格段に向上したことであった。 目的の森が近付くにつれ、野宿が増えた。 同時に、彼らのあいだで交わされる会話は減っていった。 明日...

PageTop▲

第四章(12)

第四章

2013.01.14 (Mon)

「わかりました。ではどのようにすればよろしいので?」「現地でのやりかたはおまえたちにまかせる。馬車は四頭立て、御者は騎士ではないから簡単だろう。森のなかの道だから隊列は変わるだろうが、馬車の前後に四名の騎士がつく。都を出立するときは、護衛の数はもっと多い……私直属の騎士たちが加わっているからな。だが、森に入る前に、四人を残して引き返すことになっている。そこから先は、ルキアノス伯配下の役目というわけだ...

PageTop▲

第四章(11)

第四章

2013.01.13 (Sun)

Ⅲ. ルシアンに転地療養をすすめたあと、ユディウスはナルドに命じ、五人の男を連れてこさせた。いずれも徴募の際に志願してきた者で、練兵のなかでナルドが目をつけていた男たちであった。 五人は人払いのされた執務室で、主人と向かい合った。「おまえたち、盗賊のまねごとはできるか?」ユディウスが訊いた。「お安いご用です。しばらく前まではそれが生業〔なりわい〕でしたんでね」 一番背の高い、ジラールという男が答え...

PageTop▲

第四章(10)

第四章

2013.01.12 (Sat)

ことここに至ってようやく、マティスが口をひらいた。「ありがたいお申し出ですが、殿下……この子は親にしてみればまだ半人前、殿下のように身を守る術〔すべ〕すら心得ておりませぬ。愚かな女の考えることとお聞き流しくださっても結構ですが、これまで母子〔おやこ〕三人で暮らしてまいりましたので、わが子をひとりで遠くへやるのは、わが身を切られるような思いがいたします」 彼女にとっては精一杯の抵抗であった。息子の異母...

PageTop▲

第四章(9)

第四章

2013.01.06 (Sun)

剣の相手と聞き、マティスの顔がさっと曇る。しかし彼女が口を挟むよりも早く、「チェスの相手くらいならばいつでもできるが、まだ本復ではないと侍医が言うのでは、剣のほうはおあずけだな」「そんな……」 マティスが人知れず胸を撫でおろしたのもつかのま、ユディウスは続けた。「そうだ、それで――これから夏にかけて、暑さを避けて転地療養してはどうかとすすめられたのだ」「転地療養……ですか? でも、何処〔いずこ〕へ……」ル...

PageTop▲

前月     2013年01月       翌月

更新履歴カレンダー

12 ≪│2013/01│≫ 02
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

月・日を選んでクリックすると
更新履歴が表示されます。