更新履歴

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【  2013年03月  】 

第五章(4)

第五章

2013.03.31 (Sun)

「いまのお話でよく合点がゆきました。そうであれば、先ほどわたくしどもが申し上げました、当該の品々に対する購いを求めるのは、道理にそぐわぬことでございましょう。しかしながら……」 年かさの使者は慇懃に頭を下げた。「それらを買い取りました店の主〔あるじ〕も、そうと知りつつ悪事を為したわけではございませぬ。ご事情を承知しておりますれば、穏便にお返し申し上げることもできましたものを、かような所業に訴えられた...

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第五章(3)

第五章

2013.03.30 (Sat)

「……あ、あの、それはどういう……」 意味で、と、使者はおそるおそる尋ねた。「ふた月ほど前になるが、我が弟が貴国との国境近くの森で何者かに襲われ、殺害された」「それは……わたくしどももいくらかは聞き及んでおります。遅ればせながらお悔やみ申し上げます」使者は早口で言った。「そのときに、携行していた金品も、目ぼしいものはあらかた奪い去られたと聞いた。おそらくは盗賊どもの仕業であろうと、近隣の町や村へ人を遣り...

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第五章(2)

第五章

2013.03.24 (Sun)

「そちらの用向きはわかっている」 儀礼的なあいさつすら交わそうとせず、ユディウスは言った。玉座に腰をおろしたまま肘掛に頬杖をつき、長い脚を組んだ靴底が他国の使者に向いている、というのは社交の礼儀としてはかなり無礼な範疇に入る。「我が領内の伯配下の騎士数名が、カリンの古物商の店へ押し入り、陳列してあった品数点を奪い去ったうえ、とりすがった店主に暴行をはたらいたというのだろう」「……仰せのとおりにござい...

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第五章(1)

第五章

2013.03.23 (Sat)

Ⅰ. リーンサルはひとつのまとまった国家、ではなく、実際はリーンサル“地方”と呼んでもさしつかえないほどの、都市国家の集まりであった。 過去にはひとりの君主を戴いていたこともあったと記録されているものの、いまでは、あるところでは君主制を、またあるところでは共和制を執〔と〕り、代表者たちがその土地ごとの特性に応じて領土を分割し、群雄割拠の状態におちいっていた。 いくつかの商業都市を膝下に従える素封家た...

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第四章までの登場人物

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2013.03.17 (Sun)

 第三章をすっ飛ばして、第四章も相当長かった… そのうち章を分けることになるかもしれませんが、ひとまず人物紹介を作成しておくことにしました。 今回は実際に名前の挙がっている人物のみです。《大公国側》・ユディウス…マンドヴァル大公。・マティス…前大公ガイアスの妾妃。フィオリナとルシアンの母。・ルシアン…ユディウスの異母弟。・フィオリナ…ユディウスの異母妹。・ヴァラール…侯爵。ルシアンの後見人。・アンドール...

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