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第十一章

第十一章(3)

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 しかし直前で狙いがそれ、ダレッツォの穂先はユディウスの兜の前立を削り、するどい金属音を響かせた。
 ユディウスのほうは槍が折れ、相手の盾に突き刺さっていた。うまくゆけば落馬させられるはずであったが、耳元で力いっぱい鐘を鳴らされたような按配では、狙いどおりにはゆかぬ。
 それでもダレッツォの槍はその手をすっぽ抜け、宙に飛んでいった。
 ユディウスはがんがん痛む頭と頸をかかえ、三度間合いをとる。こめかみを生温かいものが伝うのは、汗か――血か。
 ダレッツォが槍の穂先ごと盾を投げ捨てた。鞍横に吊るしてあった剣を抜く。刃渡三尺〔約1m〕ほどの、幅広の両手剣。ユディウスも同じように身構える。
 ふたりは脚だけで馬を操り、互いに相手の左うしろをとろうと、円を描いて動きまわった。闘技場の白砂が馬の蹄で巻きあげられ、煙のなかで死の輪舞〔ロンド〕が続く。
 ダレッツォは重量のある両手剣をほとんど片手で扱っていた。歴戦の士である彼は二十以上の年の差をものともせず、すばやく力強い打擲を見舞った。ユディウスも打ちかえすが、受け流されるか止められるかで、なかなか決定打を与えることができぬ。
 見物人は砂煙に見え隠れする人馬の姿に目を凝らした。観衆にはどちらが優勢か見極めるのはむずかしかったろう。しかし、相手のぜいぜいいう息遣いまで聞こえるほどの近さで切り結ぶ――というより殴り合う――ユディウスには、ダレッツォが自分を殺すつもりでいることがはっきりわかった。
 ダレッツォがさっと剣の向きをかえて刀身を握りしめ、柄でユディウスを殴りつけた。ひときわ重くつくられた柘榴のかたちの柄頭が篭手の上からでもユディウスの手を痺れさせ、彼の手から剣がすべり落ちる。
 すかさず、ダレッツォは今度はユディウスの馬の横面、面覆い〔シャフロン〕で覆われていない部分に突きをくらわせた。
 馬はよろめき、ふらふらと数歩行ったかと思うと悲痛ないななきをあげ、がっくりと前肢を折った。
 ユディウスは馬が完全に倒れ込む前にようよう飛び降りたが、バランスを崩して膝をついた。
すぐにそこへ、馬上から剣が振り下ろされた。
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