FC2ブログ

第十一章

第十一章(5)

 ←第十一章(4) →第十一章(6)
 馬から投げ出されたダレッツォのほうも、下が砂地であったのが幸いし、気を失っていたのは一瞬のことであった。彼は砂粒の入り込んだ継手をきしませながら体を起こした。
 数歩先で若い大公が同じように身を起こそうとしているのを認めると、ダレッツォは腰の短剣を抜き、ユディウスに飛びかかった。
 ふたりは重い甲冑を負ったままごろごろ転がった。
背丈はユディウスのほうが上だが、体重では数貫、ダレッツォが勝る。上になり下になり、一度ならずユディウスは膝で相手の股間を蹴り上げ、ダレッツォの短剣は突き刺すべきすきまを求め、板金鎧の湾曲面を引っ掻いた。
 それでも、ついに――いずれの神が味方したのか――下になっていたユディウスの膝蹴りが鎖帷子の薄い部分に命中した。ダレッツォの脚の力が弱まる。その隙を衝き、ふたりの体勢が入れ替わった。
関連記事
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png INFORMATION
もくじ  3kaku_s_L.png 第一章
もくじ  3kaku_s_L.png 第二章
もくじ  3kaku_s_L.png 第三章
もくじ  3kaku_s_L.png 第四章
もくじ  3kaku_s_L.png 第五章
もくじ  3kaku_s_L.png 第六章
もくじ  3kaku_s_L.png 第七章
もくじ  3kaku_s_L.png 第八章
もくじ  3kaku_s_L.png 第九章
もくじ  3kaku_s_L.png 第十章
もくじ  3kaku_s_L.png 第十一章
もくじ  3kaku_s_L.png 第十二章
もくじ  3kaku_s_L.png 第十三章
もくじ  3kaku_s_L.png 第十四章
もくじ  3kaku_s_L.png 小編
もくじ  3kaku_s_L.png 設定
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
  • 【第十一章(4)】へ
  • 【第十一章(6)】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【第十一章(4)】へ
  • 【第十一章(6)】へ

INDEX ▼