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第十三章

第十三章(17)

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控えの間の反対側の扉からは中庭へ出られる。
 馬の三、四頭は調教できそうなほど広い庭園には、しかし花のひと株、木の一本植えられているわけでもない。一面、こまかな白い玉砂利の敷き詰められているのが目に痛い。中央には幅二尺はある御影石の祭壇が鎮座ましましていた。
 このときのために境内で養われている大角羊が屠〔ほふ〕られ、樫の枝を山と積んだ祭壇の上で雷帝に捧げられた。肉の焼ける匂いに、ウルバインは三の郭の年若い娼婦――夏至の祭りに行きたいと言っていたあの娘を思い出しはしなかったか。
 半妖精の皇帝は、白貂の毛皮のふちどりのついた長い純白の外套〔マント〕をひき、微妙に色あいの異なる白いブラウスに、金糸で樫の葉を縫取った白い上衣〔うわぎ〕、そして額にはダイアモンドを嵌め込んだ略王冠といういでたちで、神々の王の前にひざまずいた。
 祭壇のかたわらに立つ祭司がひとつかみの挽屑〔ひきくず〕を炎のなかへ投げ入れると、ぱっとあらたな煙が立ちのぼり、肉の臭いにつんとくる香の匂いが混ざりあった。
 その間〔かん〕も、祭司のあげる祝詞〔のりと〕は途切れることがなかった。ウルバインには三分の一も分からぬ、いにしえの言葉だ。
 香の煙と、ひっきりなしに投じられる香木に掻き立てられた炎が交互にあがる。青みがかった、白い雲のようなそのむこうに、おぼろな人影が立つ。
「はじめに王となりてしより千年の血脈につらなる、ウルバイン一世の子セルヴェン、万人を統〔す〕べる王のなかの王にして万軍の主、至高なる神の雷〔いかずち〕をその額に受けし人の世の王、ウルバイン二世よ」しわがれ老いた男の声。
「……御前〔おんまえ〕に」
「はるか蒼天より偉大なる神の御言葉の降り来たり――汝、心して聞け」
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